アバターカンダム(彼の過去世)
今から2500年の昔、彼は東の国のシャカ族と呼ばれる国の王様の息子、シッダルタとしてこの世に生を受けた。彼はいわゆる銀のスプーンをくわえたまま(生まれながらに何不自由のない大金持ちの運命に生まれたという意味)、シッダルタという王子としてこの世に生まれ、王によって大切に育てられた。彼は乗馬やアーチェリーといった数々の芸術を教えられた。しかし彼はどのような理由があれ、王宮から出ることを許されなかった。それゆえ、彼は人間の誕生や一般の人々の苦悩を知る術がなかった。そして王子は美しい王女と結婚させられ、王女との間に息子を一人もうけた。
ある日、彼は何も知らずに王宮の外に出て、死体や老人、病人を目撃した。彼は王宮に帰ると、そこにいるすべての者に死とは何か、老齢とは何か、病とは何かを問うた。彼の問いにきちんと答えられる者はおらず、皆王子を納得させようと当たり障りの無いことを言い始めた。それから数日後、彼は死や誕生、病、老齢、そして人間が経験するすべての苦悩の原因は何なのかと嘆き始めた。また、貧困や悲しみ、憎しみ、飢え、疲労、問題、身体的障害、そして殺人の理由について考え始めた。
しかし、王宮の中で答を見つけることはできなかった。彼はついに王宮を出ることを決心し、それを実行した。
王宮を出て、美しい妻や天使のような子どもと別れ、王宮での快適さや贅沢から離れてすべての疑問に対する答えを探すため、僧としてありとあらゆる場所を徒歩で放浪した。しかし、どこからも誰からも答えを得る
ことができなかった。数年の月日が流れ、彼は菩提樹(インドボダイジュ)の下でグナーナを得、すべての苦悩の原因の根は欲望にあることに気づいた。それ以来、彼はガウタマ・ブッダという名前で人々に精髄を説き始めた。これが、かつて彼がこの世に生を受けた際生まれた伝説の一つである。
その後また、彼は全能の神によって化身となることを認められ、あらゆる国のあらゆる場所で、あらゆる理由のために、またさらにこの化身後にも、時間に制約があるが全能の神によって決められて、この地球で再び化身となるだろう。彼は全能の神の手中にある高貴な道具であり、神は望むときいつでも、見つけた過ちを修正するため、ブッダの教えを啓発するため、そして地球上そしておそらく他の惑星のいたるところで平和を維持するために、化身としてこの息子を再び地球に降ろすだろう。彼は化身となっている今を普通の人としてに暮らしていた。
しかし、彼は与えられた神聖な責任に気づいた後は、霊性について考え始めた。それ以来、彼は霊的訓練に没頭し、その中で神から力をいくつか与えられた。それ以上の特異な力を得るため彼は瞑想にふけり、そして現在、超越した瞑想を通してその他いくつかの霊的な訓練を絶えず行っている。それは彼が法悦にひたり、望み通りに得意な霊的力を得るよう導くだろう。このような努力はすべて功を奏し、彼は頂点(ゼニス)に達するだろう。彼は望む限りこの地球上に存在し、門弟信者は彼の名の下、そして彼がいなくなった後でも、人々に無私なる奉仕を続けるだろう。
すでに彼の存在に気づいている者たちは何と幸運であろう。それらの人々は、数千年に一度だけこの地上に美しく咲く花を自身の多くの転生の中でただ一度だけ見ているに等しい。すでに彼の存在に気づいた人々は彼と神のために寺院を建立すべきである。そしてそこから新しい祈りが全世界へと広がる。
そこに名を刻む人々は未来永却、生まれ変わった後にさえ、数々の恩恵を神から受け取ることになるであろう。 インドに霊的文化を伝えた幾多の聖者達。釈迦、キリスト、そしてコージという名で過去と現代を生きる、これら神の化身達とは、すなわち最高神がこの世界そのものを、神に帰融させるという当初の目的のため、計画的に地上に降ろした者達である。
彼らはそれぞれが、時と場所、そして東面の文化と言った要素をバランスよく育み、最後にこの地球をひとつの世界とするよう、その役割を与えられた。そして、他の多くの文化でも同じ試みがなされたが、どうやらこの文明において、コージという名の化身をもって、その計画が成就させられる段階へときている。彼は今もって、ようやくそれを自覚し始めたからだ。
|